河港の町の利権を巡り、それぞれの思惑が交錯する。支倉凍砂『狼と香辛料VIII』対立の町（上）

支倉凍砂『狼と香辛料VIII』対立の町（上）
「ホロのような大狼の足の骨が売買されると聞き、ローム川河口の町・ケルーベへと来た一行。町の中で情報を集めている中、ロレンスたちは町の利権を巡る長年の対立に決着を付けようとする人びとの策略にのせられていく。ロレンスを一度は出し抜いたエーブでさえもこの流れには逆らえず・・・」
アスキー・メディアワークス-------電撃文庫-------2008年------510円------イラスト/文倉十

アニメも無事終った『狼と香辛料』の最新刊の第８巻です。
結末を先延ばしにするため川を下って旅を続けるロレンスとホロ。そして道中一緒に旅することになった法学を学ぶ少年コル。彼らはかつてレノスの町で彼らを負かしたエーブという女商人（元貴族）から話を聞き、狼の足の骨についての話を確かめようとします。彼女が紹介してくれたこの町のジーン商会は、前の巻でロレンスがクズ紙の中から見つけた謎の取引をする商会です。

ついに明かされる過去。ショックを受ける三人だが・・・。小川彌生『キス＆ネバークライ（kiss and never cry）』第４巻

小川彌生『キス＆ネバークライ（kiss and never cry）』第４巻
「NHK杯において春の祭典を踊ることを決めたみちると四方田晶。振り付けを協力する礼音だが、二人がすでに寝たことを知ってショックを受ける。だが、子供の頃殺された四方田コーチの死とみちるの失踪の真相のことがさらなる衝撃を与えるのだった・・・」
講談社-------講談社コミックスKiss---------2008年--------400円

ついにみちるが父親に性的虐待を受けていたことが礼音にバレる時がきました。そしてそれは晶の兄・四方田コーチの死にも関連していたようです。謎だった「クラブ・バンビーナ」が児童買春を斡旋する組織だったことが分かり、それとともにセルゲイがそれに関わってみちるの義父・黒城を恨んでいたことがこの前の黒城襲撃の理由だったのです。

13人の作家が描くオタクたちの結婚エピソードがいっぱい。『おたケッコン』

『おたケッコン』
「片方がオタクだったり、両方がオタクだったり、漫画家だったり、同人作家だったり、妻がBL好きで妄想しまくりだったり、ガンオタだったり、コスプレイヤーだったり、オタクであることを隠していたり、コレクションが多すぎたり、と、そんなオタクたちの結婚にまつわる面白いい話が満載。13人の作家が綴る結婚エピソード」
エンターブレイン-----マジキューコミックス-------2008年------1000円

まず、オタクだって人間だもの、結婚くらいする人もいるんだ、と一応言っておきます。
13人の作家さんが、オタク的な結婚エピソードを数ページずつ描くアンソロジー。作家陣は、幸宮チノ、八木ゆかり、楠見らんま、かんきりこ、森菜すずは、轟とどえ、さんしょううおこ、シロガネヒナ、広瀬まどか、戦国結城、藤井亮、たちばなさくや、おこさまランチ、です。なんかひらがな名の作家さんが多いな。４コマ描いてる人もけっこういます。

中学生が派手な下着を履いちゃ駄目ですか？ 中田ゆみ『ちゅーぶら！！』第１巻

中田ゆみ『ちゅーぶら！！』第１巻
「私立桜南中学校に入学した少女・葉山奈由（はやまなゆ）。彼女は下着デザイナーの圭吾さんと一緒に暮らしていることもあって、下着が大好き。学校にだって大人っぽい下着を着てきてしまうくらい。だけど、そんな彼女に周りは誰も理解してくれなくて、なんと、援助交際をしている、とまで噂を立てられてしまう。そんな中、同じクラスの遥とやこは奈由の援交の証拠として派手な下着を確認しようと・・・」
双葉社------アクションコミックス-------------2007年-----600円

ぼわぼわ感いっぱいの絵でHに描く中田ゆみ氏の話題作『ちゅーぶら！！』を読み始めてみました。
中学生なんですが、下着が好き！　という女の子・奈由が、下着好きが高じて、友達たちと「下着部」を設立しようって話。

猫系美少女の妹の誘惑が強烈。兄の理性はズタボロですよ。けものの★『GrooveTube（グローブチューブ）』

けものの★『GrooveTube（グローブチューブ）』
「二年前に両親を事故で失って高校生の妹・メグと二人暮らしの奈津ゆずる。妹を見守らなければならないという使命感とは裏腹に、メグの方はお兄ちゃんが大好きでたまらず、これ見よがしに誘惑してくる。なんとか理性を保ってきたゆずるだったが、ついに誘惑に負けてしまい・・・」
茜新社-------TENMA COMICS-------2008年-------952円

妹メグと兄ゆずるの激甘ラブラブ近親相姦を描く「ぐる〜みんぐっ！」シリーズ六話と短編三本が収録されたけものの★氏の初単行本。（★が入るのはデフォのようです）
両親が死んで二人暮らしのメグとゆずる。兄が大好きなメグは露骨なまでの誘惑で兄を惑わしますが、その兄のほうもまったく素質がないわけじゃなく、妹のかわいさのあまりネコミミが見えるくらい。そんな二人ですから、あっという間に我慢の限界に（特に兄が）。こうしてメグの誘惑→負けてヤってしまう兄、という構図からはじまり、最終的には両者合意で愛し合うという展開になります。なんか微笑ましいような素敵なような感じですが、この二人が兄妹であるという点はなんら解決されてませんから！　華麗にスルー。「結婚しよう」ってなんだよ。

軍が主催する人形機械ガンドールの選考会に出場する零細企業の戦い。藤岡建機『DollMaster（ドールマスター） 蒼穹の翼』

藤岡建機（御機械屋弐零零六）『DollMaster（ドールマスター）　蒼穹の翼』
「アルテピノーザ王国で行われた次期主力機ガンドールの公募選考会にやってきた空力精機（クーリーせいき）のエンジニアの少年ビスト。彼が選考のためにやってきた時に知り合った少女リムムが、模擬戦の結果起こった事故に巻き込まれた。彼女をなんとか助けようと空力精機のガンドール・SSに乗って現場へと向かうのだが・・・」
エンターブレイン-------マジキューコミックス-------2006年-------880円

『メダロッターりんたろう』の藤岡建機氏が描く異世界ロボット格闘もの。10年前に連載された作品がやっとこさ単行本になったものです。

アイスダンスをする少女が自分を綺麗だとは言えない訳は？ 小川彌生『キス＆ネバークライ（kiss and never cry）』第１巻

昨日はプロバイダの都合で更新が出来ませんでしたね。一時的にできそうな時間帯もあったんですが、やろうとすると不具合が・・・

今月、これの新刊が出るというので、とりあえず読んでみた。



小川彌生『キス＆ネバークライ（kiss and never cry）』第１巻
「アメリカに住んでいる日本人の少年・春名礼音（はるなれおん）は小さい頃、スケート場で黒城みちると出会う。みちるとともにアイスダンスを習ったこともある礼音だが、彼女が家の事情で帰国することになり離ればなれになってしまう。そして数年後。フィギュアスケートの選手となった高校生のみちるは、怪我を繰り返し悩んでいた。そんな彼女がかつてのコーチの弟・四方田晶（よもだあきら）とペアを組むことになる。そしてそこにちょうどバレエのダンサーとして認められた礼音が帰国してきて・・・」
講談社----------講談社コミックスKiss------2006年-----390円

小川彌生氏によるスケートもの。母同様のすばらしいフィギュアの選手だが、幼い頃の出来事が何かひっかかりとなっている少女・黒城みちる。その幼馴染みで、バレエのダンサーとして認められようとしている少年・春名礼音。その二人の関係をメインに、ダンスとミステリーチックな物語が進展していきます。

高校生の殺し屋が大活躍。深見真『ヤングガン・カルナバル（Young Gun Carnaval）』。趣味全開で撃ちまくり。

今、すっごい景気良く雨が降ってます。夜の雨でいいですね。夕方の豪雨の次くらいに好きです。

それはともかく。
アクションものでは定評のある深見真氏の人気シリーズ『ヤングガンカルナバル』をちょっと読んでみた。



深見真『ヤングガン・カルナバル（Young Gun Carnaval）』
「女の子の前に出ると赤面してしまう木暮塵八（こぐれじんぱち）は、漫画研究会所属の高校生。しかし、彼には白猫率いる犯罪組織『ハイブリッド』の殺し屋という裏の顔があった。彼は依頼を受けて自分たちの住む窪内に進出しようとする犯罪者たちを殺していくのだが・・・・」
イラスト/蕗野冬-----徳間書店------徳間ノベルスEdge------2005年-----819円

ハイブリッドという名前の犯罪結社に所属する木暮塵八と、同じくハイブリッドの鉄美弓華（てつよしゆみか）が、殺しの依頼を受けて麻薬を扱う犯罪者たちを撃って撃って撃ちまくります。どっちも容赦のないタイプの殺し屋で、撃つことに迷いがないのでガンガン殺しまくります。学園ものと殺し屋ものの合体。アクションものを書き続けている作家さんなので、これも当然ながら全編通して戦闘シーンまみれ。銃器に関しては趣味丸出しで、ある意味そんな武装してるヤツラが出てきたらたまりません、くらいの勢いです。あと、何故か微妙に銃器などの説明が初心者向けな感じで丁寧なので、私みたいのにはありがたい。
登場人物たちは、主要メンバーが同じ光善寺高校に通っていて、だけど互いの本性のことを知らないで付き合いがあったりします。まだ１巻読んだだけなのでわかりませんが、もしかして徐々に学園内での関係もクロスしてくるのかな？
で、相変わらず百合要素が入ってるところが流石です。メインヒロインかと思われた弓華がガチでしたよ。いや、ほんと、深見作品はこれがないと！（ぇー

黒ひもパンでセクシーになったフブキさんのために未来が変わる！？ 赤衣丸歩郎『仮面のメイドガイ』第８巻

赤衣丸歩郎『仮面のメイドガイ』第８巻
「財産継承権を手に入れるまでもうわずかとなった富士原なえかの元に、未来から幸助の子孫・時空刑事の富士原幸時郎がやって来た。彼の使命は時空犯罪者によるメイドたちの下着黒色化によるセクシーメイド勢力の拡大という未来改変を防ぐことであった。今やフブキさんの下着すら黒い紐パンへとセクシー変形してしまった上に、その黒色化は拡大を続け・・・」
富士見書房/角川書店-------角川コミックスドラゴンjr--------2008年-----580円

現在、アニメ絶賛放映中のメイド漫画の最新刊！　今回の表紙は実の母に胸を揉まれるフブキさんですよ！
時空刑事もの、巨乳と数学の関係、メイド忍軍幹部五花、マスターメイドガイ、そしてフブキさんのお見合い、と相変わらずのノリノリバカ話が続きます。

花田祐実氏の最新刊『お嬢さまお手やわらかに』が出ましたよ。読んでホクホクした気持ちに。

実は昨日は自分的に花田祐実尽くしだったのです。こんな最新刊も手に入れました。前の『上手な恋の忘れ方』からだいたい一年ぶりくらいかな？



花田祐実『お嬢さまお手やわらかに』
「キスもしたことがないお嬢様の彩奈。父がつけたお目付け役の矢野の事が好きなのだが、昔と違って態度が冷たい矢野は彼女の思い切った行動にも反応しない。でも、彼女がキスして欲しいというと、子供の言うことだからとあっさりとしてしまう。女としてまったく相手にされていない彩奈は、怒って彼にクビだと言ってしまうが・・・・」
秋田書店-----恋愛MAX COMICS-----2006年-----457円

やわらか恋愛職人・花田祐実氏の最新作。表題作他、３編の傑作恋愛模様がつまってます。どれも『2006年恋愛よみきりMAX』に掲載されたもののようですね。