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管理人・マミヅクによる漫画とライトノベルの感想ブログ。昔は毎日更新してましたが最近は月に数回になってしまいました。書評・論評・批評・レビューというより感想・お勧め、という感じになっていきそう。自分の読んだ漫画・ラノベを紹介してくので、ネタが新刊ばかりというわけではありません。むしろ古いものも進んで扱っていきます。前のアメブロでのブログだと記事がエクスポートできないのでこちらへ移転。少年漫画でも少女漫画でも18禁でもBLでもアクションでも恋愛でもSFでも、なんでも扱います。現在買ってる漫画雑誌は『週刊少年マガジン』『アフタヌーン』『X-EROS』『ホットミルク』『ヤングキングOURS』『夢幻転生』『月刊少年エース』『エンジェル倶楽部』『月刊モーニング・ツー』『MCあくしず』『ホットミルク濃いめ』『メガストアα』『快楽天』『ExE』という感じでエロマンガ雑誌が多め。最近、ラノベはかなり少なめ。 リンクフリー。連絡は基本的に不要。ただ、連絡していただけるのであれば嬉しいです。
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『涼宮ハルヒの憂鬱』のエンディングで、黒板に七夕のことが描いてあるカットがありますが、7月7日に合わせてか、公式サイトのほうでも「団員への連絡 緊急ミーティング」というのが追加されてて、団員の願いを書くようなフォームになってた。


SOS団七夕ミーティング

SOS団ミーティング 議題・七夕について!

しかも、ベガとアルタイル宛ての2つの願い事を書くようになってます。それぞれ25年後と16年後に叶えて欲しい願いをしなければならないらしい!
えーと・・・どうやら七夕の短冊に書いた願い事は光の速度で届けられるらしい。

で、アニメ版『涼宮ハルヒの憂鬱』の簡単な総括など・・・とか思ってましたが、よく考えたら、原作全部読んでないので中途半端な感想になりそうですね。



涼宮ハルヒの憂鬱_谷川流

谷川流『涼宮ハルヒの憂鬱』

角川書店-------スニーカー文庫-------2003年------514円

突飛な行動で周囲の人間を困惑させる美少女・涼宮ハルヒと、それに巻き込まれる普通の男子高校生・キョンが繰り広げる、日常的非日常学園ドラマ。それが『涼宮ハルヒの憂鬱』の概要ですが、この原作小説の第一巻を読めば分かりますが、この小説は続きを書かないでも終われるような作りになってます。2003年の第八回スニーカー大賞受賞作品なわけで、電撃文庫の『学校を出よう!』と同時とはいえ、実質的にデビュー作品というわけなので、もともとそれほど続きが書けるとは思っていなかったのでは。
そのせいなのか、『涼宮ハルヒの憂鬱』は非常に完結性の高い話となっていて、1巻だけ読むと、どうにも話が広がりそうもない印象を受けてしまいます。



涼宮ハルヒの憂鬱_谷川流

谷川流『涼宮ハルヒの溜息』

角川書店------スニーカー文庫-----2003年------514円

しかし、その年の内に続編の『涼宮ハルヒの溜息』が発売され、話が続きます。5月にあった「世界がこむらがえりを起こしたような事件」から半年後、学園祭にて自主制作映画を発表しようというハルヒの唐突な思いつきで、みんなして大迷惑という話です。
あの第1巻の終わりのハッピー(?)エンディングはどうなったのか、と少し思いましたが、どうやら問題のあるあの2人では状況に進展無しだったみたいです。
そうしてデフォルト状態で話は続いていくのですが、この巻からしてすでにたくさんの伏線が張られてまして、この半年の間にあったことなども語られます。それについては続刊にて語られ、全体として時間的な順序がいろいろ交錯した作品になっています。(そういえばキョン・ハルヒの2人がはじめの方でする教室での会話で、ハルヒがキョンに昔会ったことがあるか聞くのも何かの伏線かも。小説のはじめの方の巻や、アニメ版を見る限りでも、かなりの伏線や隠れ設定があるように見受けられるので、谷川流氏という作家さんは作った当初から大きく複雑な話を考えていたのかもしれません。そうだとしたら凄いですね)
まあ、ですからアニメ版の構成も第1巻分の『涼宮ハルヒの憂鬱』をいくつかに分割し、それの間に続編の話を挟むことにしているのは、原作にならってのことなのかもしれません。
しかし、それだけの理由でそうしたというより、第1巻の話を普通にやるだけでは面白くないからという感じもします。実は第1巻、それほど面白い話ではないので。何が面白くないかというと、誰かが何かをして状況が変化するということが少ないからじゃないかと思います。みんなして受動的で、どうにも「誰かが何かをした」という感じ、キャラクターたちの「何かをしよう」「何かをしなければいけない」というエネルギーを感じないのですよ。話の主体である涼宮ハルヒこそ一番能動的に見えるかもしれませんが、実際にはほとんど空回りしてしまっています。彼女の「自分の思い通りに世界を変える」能力は、彼女自身の「意志」とは関係ないとも言える能力なので、彼女自身が何かをした、という感じがほとんどしないし、彼女自身もそれを感じていないので、タイトルになっていながら涼宮ハルヒ自身の「物語になってない」わけです。だから、不満の蓄積によって漫然と最終的な破局へと向かうのにあたって、少し唐突な状況の説明とそれの受容、そしてほぼ唯一の非日常的中間イベントを経ていながら、それがあまり最終段階に影響しないまま最後に至るという流れは、話としては少しメリハリが足りないのではないかと。
じゃあ、『涼宮ハルヒの憂鬱』が面白くないのか、というと、そういうことでも無いです。キャラクターたちのやり取りがとても面白いのです。天上天下唯我独尊突飛唐突ハチャメチャ横暴の神のごときヒロインや、脱力気味の主人公兼狂言回し、未来から来たドジっ娘美少女、傍観者のような超能力者、宇宙意志が作った合成人間(人造人間って言ってるけど、人造じゃないのでは?)という、魅力的なキャラクターたちの設定も絶妙。

そして、凄いのは『涼宮ハルヒの憂鬱』がアニメとして非常に面白い作品になっているということです。基本的に原作原理主義の自分としては、珍しくこれはアニメの方が好きですよ。
で、このアニメのとても優れているところといえば、やはり構成と演出ではないでしょうか。話の順番を『涼宮ハルヒの憂鬱』のラストを全体のラストとして話を完結させ、間に続編を挟むことであっけなさを解消し全体のボリュームを充実させるという形に、大変上手にまとめたように思えます。
さらに、京都アニメーションの驚異的な作画レベルと演出の力、音楽的フィット感、細部にこだわりのあるアニメ作りは、原作の魅力を十二分に表現し、ひとつの傑作アニメを作り上げることに成功しているのではないでしょうか。
「京都のアニメーション会社はバケモノか?」とは赤い彗星じゃなくても言いたいところ。
そして、声優の演技力が発揮されたアニメでもあるようにも思えます。涼宮ハルヒ役の平野綾氏が縦横無尽に活躍したことは誰も異存ないことでしょう。まさにはまり役では。さらに自分が言っておきたいのが、キョン役の杉田智和氏の力がこのアニメの雰囲気作りに一番貢献していたということ。あの軽妙かつ脱力感に満ちた語り口は、聞いていて楽しかったし、全体の雰囲気をまとめていたように思います。このお方のキョンがいなかったら、アニメに対して、また違った感想を抱いていたのではないかというくらい自分は杉田智和氏をとても評価しています。

いや、何にせよ、トータルで面白いアニメでした。せっかく完結度が高い終わりかたをしたのですから、これ以上アニメとして続けては欲しくないと思ってしまいますが、もしやるなら劇場版レベルのものを見せて欲しいですね。できれば『涼宮ハルヒの消失』か鶴屋さんが出てくる話を。
原作もなるべく全部読むつもりです。

あと最後に、アニメ版各話の評価。
1・「朝日奈ミクルの冒険エピソード00」
ーーこれをこうした形式にしたのは正解だったのでは。小説読むとなんかハルヒがただのイヤな女に感じるので。
2・「涼宮ハルヒの憂鬱1」
ーー抜群のノリ。導入としてはまさに最高レベルの出来です。
3・「涼宮ハルヒの憂鬱2」
ーー朝日奈みくるの受難編とも。
4・「涼宮ハルヒの退屈」
ーーわき役たちの紹介には持ってこいの話。続編部分では一番好きかも。
5・「涼宮ハルヒの憂鬱3」
ーー『憂鬱』の6っつの話の中では一番展開が不自然なところ。
6・「孤島症候群(前編)」
ーー原作もあまり面白くないと噂の話。前後編に分ける必要があったか不明。
7・「ミステリックサイン」
ーー意外と好きな話。これでコンピ研の部長の災難が終わってないことが判明。
8・「孤島症候群(後編)」
ーー14話の中でワーストは「憂鬱3」かこれ。このネタ、昔NHKでやってたドラマで同じオチを見ました。もしかして、それもわざとか?
9・「サムデイインザレイン」
ーーラジオネタは全然わかんなかった。たしか14話中、もっとも時間的に後ろに位置する作品のはず。ハルヒがかわいいところを見せるのはプラスポイントかマイナスポイントか判断できなかった。
10・「涼宮ハルヒの憂鬱4」
ーー朝倉涼子と長門有希が大活躍。もっとも非日常的で、バトルシーンが楽しめました。長門有希のポイントが一気に上がる。
11・「射手座の日」
ーーまたも長門有希が活躍。長門の良さをさらに知る。これの脚本を賀東招二氏が書いてるそうですが、単純ながら面白かった。
12・「ライブアライブ」
ーー続編部分では一番燃えた。鶴屋さんが印象的。ライブシーンは興奮するほど良い。
13・「涼宮ハルヒの憂鬱5」
ーーハルヒが一番無力なところを見せるのはここ。孤独感がいい。
14・「涼宮ハルヒの憂鬱6」
ーーとても上手くまとめてます。体操服でつかみ、ポニーテールで殺す。そんな感じ。エピローグのキョンのナレーションがまた良かった。

  

さらに『憂鬱』の1~6だけを繋げて見たりしましたが、やはり『憂鬱』だけだと1と4以外は状況に流されまくりの感が。それに、1でどっかの汚い心臓をしっかりキャッチされたのが分かります。
そういえば、「ライブアライブ」の中で、キョンと国木田たちがげた箱のところで話てるシーンにENOZのメンバーが生徒会のメンバーと揉めてるのが遠くに表現されてるのに気付きました。あと、鶴屋さんと廊下で話してるシーンでも、目の前をENOZのメンバーが横切ったりしてる。芸が細かい。あと「純喫茶・第三帝国」って、『うる星やつら ビューティフルドリーマー』に元ネタがあるらしい。でも、「どんぐり」の方はよくわからない。

  

>ベガとアルタイル
アルタイルは約14.6光年、ベガは約25光年離れた場所にあります。ベガ・アルタイル間は約16.8光年。

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さて、問題は、原作の方が続きがぜんぜん出ないことでしょうか。

  
「涼宮ハルヒの分裂」「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」
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参照サイト
SOS団のサイトへようこそ(涼宮ハルヒの憂鬱公式)
http://www.haruhi.tv/
平野綾公式「綾魂」
http://www.hiranoaya.com/
残月(杉田智和氏公式)
http://zangetsu.cool.ne.jp/
京都アニメーション
http://www.kyotoanimation.co.jp/
角川書店 ザ・スニーカー
http://www.kadokawa.co.jp/mag/sneaker/

この記事もどうぞ。
コミカルな四コマになってハルヒが大暴れ! ぷよ(原作・谷川流)『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』第1巻
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/267/
春のアニメが終わりゆく。見てたのは思ったより多かった。ハルヒはライブアライブも最高だった。
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/876/
いきなりの第一話。傍若無人振りがアニメにも伝播か? アニメ版『涼宮ハルヒの憂鬱』
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/826/


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