管理人・マミヅクによる漫画とライトノベルの感想ブログ。昔は毎日更新してましたが最近は月に数回になってしまいました。書評・論評・批評・レビューというより感想・お勧め、という感じになっていきそう。自分の読んだ漫画・ラノベを紹介してくので、ネタが新刊ばかりというわけではありません。むしろ古いものも進んで扱っていきます。前のアメブロでのブログだと記事がエクスポートできないのでこちらへ移転。少年漫画でも少女漫画でも18禁でもBLでもアクションでも恋愛でもSFでも、なんでも扱います。現在買ってる漫画雑誌は『週刊少年マガジン』『アフタヌーン』『X-EROS』『ホットミルク』『ヤングキングOURS』『夢幻転生』『月刊少年エース』『エンジェル倶楽部』『月刊モーニング・ツー』『MCあくしず』『ホットミルク濃いめ』『メガストアα』『快楽天』『ExE』という感じでエロマンガ雑誌が多め。最近、ラノベはかなり少なめ。
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懐かし漫画はキリが無いですね。
また久々に読みたくなって来留間慎一氏の『魔神伝』(全4巻)を買いました。
来留間慎一『魔神伝(まじんでん』第1巻
「高校生・兵藤力は異世界の魔王ビョウドの魔力が現実世界に流れ出て形成された人格だった。ビョウドによって取り込まれてしまいそうになったが、それを跳ね除け、逆にビョウドを取り込み、人間ならざる力を手に入れる。そんな兵藤(ビョウド)の、異質かつ強大な力を狙い、さまざまな敵が襲いかかるのだが・・・」
徳間書店-----1986年----380円(リンクは新版のほうにしておきました)
『魔神伝』の「神」の字は「人」と組み合わせた造字です。
「来留間慎一」氏は、「秋恭摩」あるいは「秋恭魔」というペンネームを持っている作家で、現在は「来留間慎一」名義では活動していないようです。
『魔神伝』は、かつて『少年キャプテン』という雑誌で連載していたものですが、当時としては格段にレベルの高い漫画として、一部ではかなり人気があったようです。(増刷を何度もしてるみたいで、今回買った古本も第8版でした。作者の漫画はほとんど絶版になってるみたいです)
また久々に読みたくなって来留間慎一氏の『魔神伝』(全4巻)を買いました。
来留間慎一『魔神伝(まじんでん』第1巻
「高校生・兵藤力は異世界の魔王ビョウドの魔力が現実世界に流れ出て形成された人格だった。ビョウドによって取り込まれてしまいそうになったが、それを跳ね除け、逆にビョウドを取り込み、人間ならざる力を手に入れる。そんな兵藤(ビョウド)の、異質かつ強大な力を狙い、さまざまな敵が襲いかかるのだが・・・」
徳間書店-----1986年----380円(リンクは新版のほうにしておきました)
『魔神伝』の「神」の字は「人」と組み合わせた造字です。
「来留間慎一」氏は、「秋恭摩」あるいは「秋恭魔」というペンネームを持っている作家で、現在は「来留間慎一」名義では活動していないようです。
『魔神伝』は、かつて『少年キャプテン』という雑誌で連載していたものですが、当時としては格段にレベルの高い漫画として、一部ではかなり人気があったようです。(増刷を何度もしてるみたいで、今回買った古本も第8版でした。作者の漫画はほとんど絶版になってるみたいです)
異世界の魔王ビョウドの力を手に入れた兵藤。それを危険視する「念法使い」の剣士・結城、「宇宙刑事」の斬奸、邪妖精の力を手に入れた宇宙犯罪者バルマ。
魔法ものと宇宙刑事ものが凄まじい感じで混ぜ込まれた極上のアクションファンタージー。これが1986年に出たとは非常に驚きます。自分にとってもこれは衝撃的で、心に残る最上級の漫画のひとつとして扱われています。
これ、ある意味パロディ作品で、『ギャバン』とか『シャリバン』といった宇宙刑事ものを見ていて、さらに、菊地秀行氏の小説に出てくる「念法使い」のことが分かって、マジックファンタジーを好きだと、凄く楽しめるという。そういえば、理論的というか小理屈と絡めて魔法を使う漫画の1番はじめあたりにある作品でもあったかな。
宇宙刑事って、要はSFじゃないですか。それと魔法ものを混ぜ込むというのはなんかショックでしたね。『エルデガイン』の時もかなり吃驚しましたが、これはさらに現代日本が舞台でもありますから、ある意味「異能」ものの走りでもあったのか?(『魔神伝』のはじめの作品は『バトルロイヤルハイスクール』という読み切り作品だったわけですが、前半だけみれば今流行りの「学園異能」ものとも言えるかも)
当時、プレラノベ時代~初期ラノベ時代ともいうべき時代で、夢枕獏とか菊地秀行とかが凄い人気あったんですよ。菊地秀行氏もゴーストライター使ってなかったし、むちゃくちゃ力のある作品書いてましたね。その中に『妖魔』シリーズの主人公が精神エネルギーを使って退魔する木刀使いの剣士がいまして、それが結城の元キャラになってますが、その漫画的表現方法がすごく上手いです。「ああ、念法ってこう使うのか~」とかこれで納得したりしました。
ともかく、マニア的というかオタク精神をいちいち刺激してくれるネタ満載で、絵の上手さ、アクションのかっこよさ、話の展開、どれをとっても抜群の出来です。
どうやら文庫だかなんかになって復刻されているようなので、それは手に入れておきたいものです。
あと前にも書きましたが、これ、結城信輝氏がキャラデザ(板野一郎氏が演出だったかな?)でアニメ化もされてました。確か邪妖精が同級生の女の子に取りつくという部分までを使った、OVAだったような気がします。質も高いし、これもDVDで出してくんないかな。
1・2巻は、ビョウドが自分の世界から連れてきた邪妖精という化け物と、宇宙刑事から逃げてきた宇宙犯罪者のバルマとの戦いがメインとなりますが、3巻4巻ではさらにはゲーム世界から実体化しようとする暗黒機神アモルファスと戦います。ゲーム世界の中に入って少年を救う、みたいな話なのですが、『ナツノクモ』みたいなMMORPGの世界ではなく、まさに『ドラクエ』的ファンタジーRPG世界です。で、そのRPG的世界のネタがまさに当時らしくて良い。プログラム書き換えるところとか、ちょっと古くて今読むと少しほのぼのです。
このゲームの中に迷い混んだ、元ビョウドの部下ジオス・クーガとタロス・クーガという魔剣士がいますが、凄いカッコイイです。クーガー兄弟対兵藤の戦いもアクションがいいですよ。
全編、今読んでもまったく古く感じません。というか、当時の漫画としては凄い先進的だったということなのかも。
ちなみに当時、『キャプテン』ではこんな漫画が出てました。
『魔神伝』のカバー裏にある既刊一覧。クリックすると大きな画像。
『ガイバー』『カールビンソン』『クルドの星』がまだ一巻しかないという・・・。そう、そういう時代だったのです。
で、この『魔神伝』のゲームパートを読んでから、どうしても『ナツノクモ』が読み返したくなって六巻まで全部読みました。
篠房六郎『ナツノクモ』第1巻
「リネンが運営するMMORPGの中で、ある独特な方法によってカウンセリングに協力するエンジン男ことトルク。彼は現実世界では問題を抱えていたが、廃人プレイヤーとして驚異的な能力を持っていた。そんな彼はある時、GMが殺人を犯し、関係者も自殺するという問題のあるボードにおいて、『動物園』と呼ばれるコミュニティを守るための仕事を請け負うことになる。そこではカウンセリングの一環として疑似的な家族として生活する人々が集まっていたが、興味本意の人々が彼らを滅ぼそうと迫っていたのだった・・・」
小学館。2004年。562円
一気に読みました。止まらない面白さ。吹き出しだらけになってしまうくらい、えらい台詞量なんですが、絵とあわせて情報量そのものが異様に多い。少し士郎正宗を思い出しました。(そういや、最近士郎正宗の漫画読んでないなぁ)
これも前に書きましたが、これをゲーム化してやってみたいですね~。どっかの会社がやってくれませんかね。アニメ化も同時進行で。『.hack』みたいにゲームとのストーリーの積極的なリンクは必要ないですが、世界観は大切にして作ってほしいです。
アニメ化の話はまだないみたいですが、するなら今だったらすぐ、京都アニメーションに、とか思いますが、マッドハウスとかもいいですね。あとガイナックスか。今、単行本が六巻まで出てますが、10巻くらいまで出たらアニメ化されてもおかしかないな、とか思います。やるなら連載が全部終わってからの方がいいかもしれません。是非テキトーな作り方じゃなく、力入れてやってほしいものです。
MMORPGの漫画といえば、『ユグドラシルの果実』(睦月れい)が出ましたね。まだ未読ですが読んでみようかと思います。
あと、ゲーム内における漫画というと、パッとは思いつきませんが、『魔神伝』の中で「よくある」ってあったのでもしかしたら当時からたくさんあったのかも。てか、『ボンボン』系でありそうですね。
ちょっと思ったのは『魍魎戦記マダラ』って凄いゲーム的でしたね。あと『バスタード』(こっちはTRPG的でしたが)。
そういや、14日の朝方、地震あったらしいけど、なんとなくそんなのがあったような気が。いつもはまったく目も覚めないというのに、珍しい。
しかし、大地震で1番怖いのは、眼鏡して無い時に地震になること。眼鏡無しじゃ、助かるものも助からないよ。なんせ、30センチ離れると本も読めないくらいだし。のび太並みに無能な状態になりますからね。
いっそのこと、十日間くらい連続で震度5の地震でもくれば、よりデカイ地震の予防になっていいのに(なるのか?)。
----------------------------------------------
参照サイト
IT用語辞典e-words
http://e-words.jp/
高い城の男
http://www.ac.cyberhome.ne.jp/~say/hall.html
篠房六郎日記
http://cgi.din.or.jp/~simofusa/cgi-bin/jinny/
この記事へのコメント
ビョウドですか…懐かしい気分になり楽しく拝見しました。確かに素晴らしい出来のマンガでしたね。確か巻末に妖獣都市や乱蔵の話が載ってたような…魔ジン伝を語れる貴方は素晴らしい!
Posted by uu at 2008年06月08日 14:4
この記事もどうぞ
シリアスとギャグの緩急が絶妙。篠房六郎『ナツノクモ』シリーズ。見えないものが見えてくるのが素晴らしい。
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/19/
魔法ものと宇宙刑事ものが凄まじい感じで混ぜ込まれた極上のアクションファンタージー。これが1986年に出たとは非常に驚きます。自分にとってもこれは衝撃的で、心に残る最上級の漫画のひとつとして扱われています。
これ、ある意味パロディ作品で、『ギャバン』とか『シャリバン』といった宇宙刑事ものを見ていて、さらに、菊地秀行氏の小説に出てくる「念法使い」のことが分かって、マジックファンタジーを好きだと、凄く楽しめるという。そういえば、理論的というか小理屈と絡めて魔法を使う漫画の1番はじめあたりにある作品でもあったかな。
宇宙刑事って、要はSFじゃないですか。それと魔法ものを混ぜ込むというのはなんかショックでしたね。『エルデガイン』の時もかなり吃驚しましたが、これはさらに現代日本が舞台でもありますから、ある意味「異能」ものの走りでもあったのか?(『魔神伝』のはじめの作品は『バトルロイヤルハイスクール』という読み切り作品だったわけですが、前半だけみれば今流行りの「学園異能」ものとも言えるかも)
当時、プレラノベ時代~初期ラノベ時代ともいうべき時代で、夢枕獏とか菊地秀行とかが凄い人気あったんですよ。菊地秀行氏もゴーストライター使ってなかったし、むちゃくちゃ力のある作品書いてましたね。その中に『妖魔』シリーズの主人公が精神エネルギーを使って退魔する木刀使いの剣士がいまして、それが結城の元キャラになってますが、その漫画的表現方法がすごく上手いです。「ああ、念法ってこう使うのか~」とかこれで納得したりしました。
ともかく、マニア的というかオタク精神をいちいち刺激してくれるネタ満載で、絵の上手さ、アクションのかっこよさ、話の展開、どれをとっても抜群の出来です。
どうやら文庫だかなんかになって復刻されているようなので、それは手に入れておきたいものです。
あと前にも書きましたが、これ、結城信輝氏がキャラデザ(板野一郎氏が演出だったかな?)でアニメ化もされてました。確か邪妖精が同級生の女の子に取りつくという部分までを使った、OVAだったような気がします。質も高いし、これもDVDで出してくんないかな。
1・2巻は、ビョウドが自分の世界から連れてきた邪妖精という化け物と、宇宙刑事から逃げてきた宇宙犯罪者のバルマとの戦いがメインとなりますが、3巻4巻ではさらにはゲーム世界から実体化しようとする暗黒機神アモルファスと戦います。ゲーム世界の中に入って少年を救う、みたいな話なのですが、『ナツノクモ』みたいなMMORPGの世界ではなく、まさに『ドラクエ』的ファンタジーRPG世界です。で、そのRPG的世界のネタがまさに当時らしくて良い。プログラム書き換えるところとか、ちょっと古くて今読むと少しほのぼのです。
このゲームの中に迷い混んだ、元ビョウドの部下ジオス・クーガとタロス・クーガという魔剣士がいますが、凄いカッコイイです。クーガー兄弟対兵藤の戦いもアクションがいいですよ。
全編、今読んでもまったく古く感じません。というか、当時の漫画としては凄い先進的だったということなのかも。
ちなみに当時、『キャプテン』ではこんな漫画が出てました。
『魔神伝』のカバー裏にある既刊一覧。クリックすると大きな画像。
『ガイバー』『カールビンソン』『クルドの星』がまだ一巻しかないという・・・。そう、そういう時代だったのです。
で、この『魔神伝』のゲームパートを読んでから、どうしても『ナツノクモ』が読み返したくなって六巻まで全部読みました。
篠房六郎『ナツノクモ』第1巻
「リネンが運営するMMORPGの中で、ある独特な方法によってカウンセリングに協力するエンジン男ことトルク。彼は現実世界では問題を抱えていたが、廃人プレイヤーとして驚異的な能力を持っていた。そんな彼はある時、GMが殺人を犯し、関係者も自殺するという問題のあるボードにおいて、『動物園』と呼ばれるコミュニティを守るための仕事を請け負うことになる。そこではカウンセリングの一環として疑似的な家族として生活する人々が集まっていたが、興味本意の人々が彼らを滅ぼそうと迫っていたのだった・・・」
小学館。2004年。562円
一気に読みました。止まらない面白さ。吹き出しだらけになってしまうくらい、えらい台詞量なんですが、絵とあわせて情報量そのものが異様に多い。少し士郎正宗を思い出しました。(そういや、最近士郎正宗の漫画読んでないなぁ)
これも前に書きましたが、これをゲーム化してやってみたいですね~。どっかの会社がやってくれませんかね。アニメ化も同時進行で。『.hack』みたいにゲームとのストーリーの積極的なリンクは必要ないですが、世界観は大切にして作ってほしいです。
アニメ化の話はまだないみたいですが、するなら今だったらすぐ、京都アニメーションに、とか思いますが、マッドハウスとかもいいですね。あとガイナックスか。今、単行本が六巻まで出てますが、10巻くらいまで出たらアニメ化されてもおかしかないな、とか思います。やるなら連載が全部終わってからの方がいいかもしれません。是非テキトーな作り方じゃなく、力入れてやってほしいものです。
MMORPGの漫画といえば、『ユグドラシルの果実』(睦月れい)が出ましたね。まだ未読ですが読んでみようかと思います。
あと、ゲーム内における漫画というと、パッとは思いつきませんが、『魔神伝』の中で「よくある」ってあったのでもしかしたら当時からたくさんあったのかも。てか、『ボンボン』系でありそうですね。
ちょっと思ったのは『魍魎戦記マダラ』って凄いゲーム的でしたね。あと『バスタード』(こっちはTRPG的でしたが)。
そういや、14日の朝方、地震あったらしいけど、なんとなくそんなのがあったような気が。いつもはまったく目も覚めないというのに、珍しい。
しかし、大地震で1番怖いのは、眼鏡して無い時に地震になること。眼鏡無しじゃ、助かるものも助からないよ。なんせ、30センチ離れると本も読めないくらいだし。のび太並みに無能な状態になりますからね。
いっそのこと、十日間くらい連続で震度5の地震でもくれば、よりデカイ地震の予防になっていいのに(なるのか?)。
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参照サイト
IT用語辞典e-words
http://e-words.jp/
高い城の男
http://www.ac.cyberhome.ne.jp/~say/hall.html
篠房六郎日記
http://cgi.din.or.jp/~simofusa/cgi-bin/jinny/
この記事へのコメント
ビョウドですか…懐かしい気分になり楽しく拝見しました。確かに素晴らしい出来のマンガでしたね。確か巻末に妖獣都市や乱蔵の話が載ってたような…魔ジン伝を語れる貴方は素晴らしい!
Posted by uu at 2008年06月08日 14:4
この記事もどうぞ
シリアスとギャグの緩急が絶妙。篠房六郎『ナツノクモ』シリーズ。見えないものが見えてくるのが素晴らしい。
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昔から漫画大好きでライトノベルもよく読みました。現在も毎日、何かしら読みまくってます。部屋は六畳間に本棚四つな上に、床が見えないという酷い状態になるくらい漫画まみれでラノベづくしです。
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