コミカルな『指輪物語』・・・ではない。山本貴嗣『首輪物語』

「この物語は、『世界の命運』『人類存亡の危機』等とは一切関係ありません」
と冒頭にある通り、とりあえずそういったシリアス感とは無縁の山本貴嗣（やまもとあつじ）氏のコメディ漫画。



山本貴嗣『首輪物語』
「異世界の王女パイェは、王宮を追放された魔術師パーターピンによって、官能を与える魔法の首飾り「首輪の王」を付けられそうになる。しかし、転移装置の暴走によって２人は現代の日本に飛ばされてしまう。海に落ちたパイェを助けたヒロは、何も知らずに王女に首輪を取り付けてしまうが、高まる官能に支配された王女はヒロに迫ってきて・・・」
蒼竜社。プラザCOMIX。2004年。571円

ホント、元ネタはもう『指輪物語』でしかありえないんですが、まったく内容的には似てないです。首輪の力のせいで、巻き起こる騒動を描いたファンタジックコメディ。山本貴嗣氏といえば、結構シリアス・ハードな内容にコミカルな展開を混ぜて見せる作家さんですが、これは全編コミカルな軽いノリの作品です。わざと悪ノリしてるような感じがいいです。

もともとはパイェ王女の母親であるラヨトラヨ女王が好きだったパーターピンが、30年かけて首輪を作ったものの、王女の肉体に時の流れが与えた影響を見てショックを受けたものの、すぐさま若い王女に目をつける安っぽい30年の思いが最低です。結局見た目だけかヨ。
最後、王女は帰って終わりということじゃないので、実は続き描けるんじゃないかとか思いますが、でも、最後の最後で付け加えられているオチがあるので、そうはならないでしょう。


ついでに。
『ヤングアニマル嵐』の最新号11号で、鬼ノ仁氏が読み切り描いてますが、なかなか面白かったです。この作家さんも重くてシリアスな作品を描きますが、こーゆうコメディタッチの作品の方が好きです。
そういえば、鬼ノ仁氏の短編集が11月29日に発売予定です。たぶん、『嵐』で描いてきた短編とかが載るんじゃないかな。

さらについでに。
『ビッグコミックスピリッツ』の最新号に『はるか17』の山崎さやか氏が名前を変えて（またか）、山崎紗也夏として読み切り漫画を描いています。『愚かの民』。タイトルが気になって手にとったら、山崎さやか作品だったという。
北関東の農家の長女が、都会に対するコンプレックスから、言動がおかしくなる話。
読み切りだったけど、これで終わり？

そうそう。
山本直樹氏が、『イブニング』で『レッド1969-1974』っていう学生運動ものを連載開始しました。学生運動というか浅間山荘ものか？
ちょっと楽しみ。
ところで、驚いたんですが、『イブニング』に公式のＨＰが無い。もしかしたら、月２回刊行化したからかもしれませんが、それにしたって無いのに驚いた。


ところで、ここ数日、またもDIONのプロバイダの調子が悪いですよ。全然つながらない。書き込みもお預けですよ。検索もできないし。他のプロバイダでこんなのありえるのか？

　　
「アヌンガ」
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参照サイト
あつじ屋（山本貴嗣公式）
http://www2.ttcn.ne.jp/~atsuji-ya/

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アフリカから日本にやってきた少女アンヌが、女神アヌンガに変身して魔神たちとの超絶バトルを繰り広げる！　山本貴嗣『戦闘女神アヌンガ』第１巻
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