今度はボクシング対決？ いや、変身合戦だ！ うえお久光『悪魔のミカタ5 グレイテストオリオン』

近ごろ、うちのブログに来る宣伝書き込みやトラバが増えてますが、いろいろ禁止ワードを仕込んでるせいか、コメント書き込みページへのアクセスが凄い増えてます。たぶん、書き込みに失敗しても何度もトライするようなスクリプトで動いてんでしょうが、なんか禁止ワードが効果出してる感があっていいかも。ありきたりだけど自分は使ったりしない英単語をたくさん入れてるのが有効？

それはともかく。
現在、『悪魔のミカタ』をさらに読み進めています。これはちょっと前に読み終わりました。今の段階ではシリーズ中、最高の話。



うえだ久光『悪魔のミカタ　５　グレイテストオリオン』
「悪魔のミカタとなって魂を集める堂島コウ。コウを好きになってしまった真嶋綾は、ある日目覚めると左腕にいつの間にか腕輪が嵌まっていた。それは『知恵の実』のひとつ、『グレイテストオリオン』だった。その装着者の姿を変えることが出来るという、シリアルナンバー一桁の超強力な知恵の実だったが、その腕輪はいきなり綾が思ったことを口に出して喋り出す。それは、『元・知恵の実』である『レフトアーム=スピーキンング』であり、綾の心の内を勝手に喋り出すという力を持っていた。綾は、二つの知恵の実を、彼らの『敵』によって取り付けられたのだった。そんな中、綾に好意を抱くボクシング部の高虎がコウに勝負を挑む。しかも、コウはよりによってボクシングによる決着を選び・・・」
メディアワークス------電撃文庫------2002年----690円

対決ですよ。女を賭けての男同士の一対一の対決ですよ。
いや、なんか王道をことごとく押える作家さんだな～とか思ってましたが、こうも正統派的な感じで書いた上でさらにぐるりとひねりまわしてくれると嬉しくなりますね。
ですが、なにはともあれ、この巻はすべて綾のためにあるといってもいいでしょう。もう、これ読んで綾好きにならんというのなら、なるためのチャンネルをバールでこじ開けてあげたい。それくらいこの巻は綾一色という感じで。

その上で、主人公たる堂島コウが中心的に頑張った最後の巻（既刊の中で）でもあるわけです。どうも主人公なのに「It」編になると影うすくて。基本的にかっこいい男なんですよ。堂島コウは。この巻は特にその部分が出ててよかった。コウって、ダビデじゃなくてジャックなんですよ。ジョナサンではなくジョセフなんですよ。
まあ、ともかく、ついたり、出たり、倒したり、あと夢みたりとか、大変な、いや、変たいなことになってしまった綾のもだえっぷりを見たいと思っている人は、十二分に楽しめる巻となっています。
（ただ、この巻でのふたつの知恵の実の能力が少しわかり辛かったです。）

他にもいくつかライトノベル読んでますが、全部は紹介しきれないので、とりあえずひとつ。





貴子潤一郎『12月のベロニカ』
「女神ファウゼルに仕える巫女で、長い眠りに付くことになる者のことを『ベロニカ』と呼ぶ。そんなベロニカに選ばれた少女と幼なじみだったフレイルは、彼女のためにルグナスの騎士となり、見事彼女を護衛する12人の騎士のひとりに選ばれる。彼女はカウセージュの街から首都に移動することになったが、そこを隣国トリゼアの兵士たちが襲う。数に押されて殺されかけた時、フレイルたちは片腕の男によって救われる。だが、フレイルたちは、もっとも不名誉とされる片腕を気にして彼に反発するのだが・・・」
富士見書房----富士見ファンタジア文庫------2003年--560円

第14回ファンタジア大賞受賞作品。イラストはともぞ氏。ホントは作者の他の作品が読みたかったんですが、これしかなかったのでとりあえず。
女神に仕えることによって眠り、その役目を終えるとともに死す役割の少女と、それを守ろうとする幼なじみの青年、そして彼らとともに行動する謎の隻腕の男。現在の出来事と過去の出来事と交互に書き、リンクさせ比較させながら話を描いていきます。

　　

「フェローズ」で連載中。「灼熱のエスクード―MATERIAL GIRL」「眠り姫」
-----------------------------------------------

関連サイト
電撃文庫&hp
http://www.mediaworks.co.jp/users_s/d_hp/index.php
好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! 悪魔のミカタ
http://www2e.biglobe.ne.jp/~ichise/book/series/mikata.html

この記事もどうぞ。
イブ候補の日炉理坂三連星がかます強烈なジェットストリームアタック！　爆発寸前のコウはもうタジタジ。うえお久光『悪魔のミカタ666　スコルピオン・テイル』
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/268/
閉ざされた中で最も望まれた世界とは？　うえお久光『悪魔のミカタ』２巻インビジブルエア　3-4巻パーフェクトワールド
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/915/


この記事へのコメント

ラノベ以外にもいろんな言葉がわたってそうですねぇ・・・

悪魔のミカタは、これのイラストを使ったいいMADがあるので知ってたりするのですが、例によって読んだことはありません・・・orz

ラノベの命とも言えるイラストですが、最近の絵はどれもこれも購入意欲をそそられるものばかりで逆に手を出せません（笑）。
Posted by m at 2006年10月20日 00:21

この作品はいいですよ〜。『ブギーポップ』とか『ランブルフィッシュ』とか『レジンキャストミルク』とかに、手法が似てます。1980年代後期から1990年代初期のソノラマ文庫的SFの現代版というか（テキトーなこといってます）。

＞いいMAD
気になる。YouTubeで探してみます。

＞ラノベイラスト
いやほんとに重要ですよ。表紙買いはよくあること。というか、気になってしょうがない作品がたくさんありますよ。でも、絵につられたら中がひどかった、というのもよくあることで〜
Posted by 管理人マミヅクat 2006年10月20日 04:00

> 『ランブルフィッシュ』とか『レジンキャストミルク』

なるほど。ブギーポップしか知らないので・・・(^^;;

> 気になる。YouTubeで探してみます。

すぐ見つかったかと思いますが（さすがYoutubeだ）、これを作った矛盾王という方はコミックやラノベのスキャンからMADを作るという個性的なMAD職人さんでして、以下のサイトでオリジナルの（高画質の）ファイルを入手できます。
http://muzyunou.hp.infoseek.co.jp/mubi.htm
既に消滅しているファイルの方が多いですが、「イエスタデイをうたって」のMAD「カラスと少女と錯覚と」は秀逸です。よろしければ次の機会にでも、是非。

> 絵につられたら中がひどかった
この確率が高すぎるような気がして・・・実際には読んでないんですが。
Posted by m at 2006年10月21日 02:40

＞悪魔のミカタMAD
見ましたよ〜。上手いですね。知らない画像とかあるから文庫以外からも画像集めてるのか、よくできてますね。

>カラスと少女と錯覚と
削除されてしまってました。YouTubeでも無いようです。
YouTubeは、この前結構な数の映像が削除されたとかですから、残ってなかったのかも？

そういや、『悪魔のミカタ』の真嶋綾が、『Honey』（橘裕）の５巻に登場する人物に似てるという話が。確認せねば。
Posted by 管理人マミヅク at 2006年10月21日 17:24

stage6でもかなり削除されたみたいですね・・・
Posted by m at 2006年10月22日 02:15

＞削除
どっかの会社がまとめて要請してやらせたようですね。
Posted by 管理人・マミヅク at 2006年10月22日 23:32