クレアと組んでの飛空士としての訓練がはじまる。犬村小六『とある飛空士への恋歌』第２巻

犬村小六『とある飛空士への恋歌』第２巻
「『空の果て』を目指す空飛ぶ島イスラにあるカドケス高等学校飛空科で学びはじめたカルエルたち。義妹アリエルのラーメンのおかげで寮のみんなともあっという間に打ち解けるのだが、身分のせいで先日会った少女クレアとは別々のクラスになってしまう。しかし、合同の飛空訓練ではペアを組むことができ、嬉しさでいっぱいのカルエル。だが、それ以降カルエルの訓練には事故がつきまとい・・・・」
小学館------ガガガ文庫------2009年----590円-----イラスト/森沢晴行

「とある飛空士への追憶」の時代が違う設定でのお話の第２巻。
「空の果て」と呼ばれる世界の謎を求めて陸地のまったく見えない空を進む、浮遊する島イスラ。そこにあるカドケス高等学校飛空科で飛空士としての訓練を受けつつこの大遠征に参加する少年少女たちの学園生活がはじまりました。

先日の素敵な出会いから一緒の学校だと知ったカルエルとクレア。学園生活がはじまって、クラスメイトの関係、この島の政治的立場、空の果てとは何か、とかそういったことが少しずつ語られていきます。
クレアと訓練のペアを組んだカルエルですが、それを妬まれ、貴族の組の少年ファウストに意地悪をされてしまうのですが、編隊を組んでの飛行訓練の時に妨害をされてクレアとカルエルは編隊からはぐれてしまいます。洋上で漂流してしまうことになった二人ですが、これでさらに二人の仲は親密になったりもしちゃいます。
カルエルとクレアは、互いに一緒に学べることに喜びを感じているわけですが、忘れちゃいけないのが、この二人が実は憎しみによって結ばれてる関係だということ。亡国バレステロス皇国の皇子カール・イ・ラールが、カルエル・アルバスであり、その国を崩壊させた革命のシンボルだった「風呼びの少女」ニナ・ヴィエントがクレア・クルスなのです。そもそもニナへの憎しみからこのイスラに乗り込んだようなものであるカルエルですから、本当のことを知ったらただじゃ済みません。でも、いきなりこの２巻でニナ=クレアの方がこの自分たちの関係に気付いてしまいます。展開早いな！

話は結構軽めのやりとりが多いですね。前はシリアスな部分があったけど、こういう作風でずっと行くのかな？
まだ話がはじまったばかりですが、空の果てにある何かを発見したら終わり、というような簡単なものではなさそうですね。
とりあえず今後の展開に期待したいと思います。
そういえば、「ゲッサン」でコミカライズもされてますね。作画は小川麻衣子氏。内容は「追憶」の方です。これ、アニメ化とかしないかな？　今、「ドリームクラブ」のキャラデザとかもやってて人気がググっとあがりそうな森沢晴行氏のイラストですし。そう。ラノベとかって、イラストレーター繋がりでアニメ化とかあるから、「ドリームクラブ」がアニメ化とかされるような流れなら、こっちもなってもおかしくはない、と思いたい。

　　
「とある飛空士への追憶」「とある飛空士への恋歌　1」「ゲッサン 2009年 09月号」
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関連サイト
小学館　ガガガ文庫
http://gagaga-lululu.jp/gagaga/
犬村小六（はてなキーワード）
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%A4%C2%BC%BE%AE%CF%BB
ALL GREEN（森沢晴行）
http://www005.upp.so-net.ne.jp/morisawa/
ゲッサンweb（月刊少年サンデー）
http://gekkansunday.net/top.html

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