これいわば全て欲望なり！ 漫画で生きる修羅の道。唐沢なをき『まんが極道』第１巻

なんか、『がんばれみどりちゃん』の１巻が手に入らないままなので、この前出た『まんが極道』を買ってみました。



唐沢なをき『まんが極道』第１巻
「漫画業界で生き、またそこを目指している人々の、思うがままの生き様と苦難と不条理と理不尽と、そしてなにより勘違いによる暴走ぶりを、痛烈に揶揄し豪快に笑い飛ばす、唐沢流漫画道！」
エンターブレイン。ビームコミックス。2007年---660円

漫画業界のありがちなネタやトンデモ話が、非常にスパイスの効いたギャグになってて笑いまくりました。唐沢漫画の痛烈感ってほんと最高です。

第二話の「へのへの」は、大人気作家・天狗岳が時間がなくて下描きみたいな漫画を載せたのに受けるという話。当然ながら、かの神懸かり的な天才漫画家・富樫義博大先生様が元ネタですが、少し、かの世紀末の奇才漫画家・江川達也御大も入ってるかも。話の中で、ついにキャラクターがへのへのもへじにまでなってしまった天狗岳の漫画が何故か売れ、絵のいいわけを言い続けているうちに自分で言ってることを信じ出したり、文化人気取り出したり。ああ、才能って素晴らしい。

あと、宗教にはまって受信しつつ漫画を描く先生とか、本業の漫画じゃなくバンド活動に身を入れてしまう先生とか！
それに暴虐な漫画家のアシスタントたちのいがみ合いとか、勘違い漫画投稿、設定馬鹿SF漫画家の孤独とか。
「貧富論」で出てきた漫画はなんだか福満しげゆき氏の漫画を思い出してきましたが、でも、福満氏のはたぶん本当。ちなみにこれが自分的に一番きつかった。いろいろとな。
ニートもの、新人投稿、漫画家になりたい30歳、とか、すげー笑った。

唐沢なをき氏の漫画に出てくるディフォルメされたキャラクターたちは、非常に戯画的であるけれど、それだからこそ「ああ、いるいる。ああ、あいつあいつ」と思わせる。その突拍子もない唐突なハイテンションさは、どれほどヘビーなものさえも笑い飛ばしてしまう。そんな笑いが私は大好きです。

　　
-----------------------------------------------

mixiをやめようと思っていろいろ整理してみたんですが、どうしてもみたいイラストのコミュがあってなかなかやめられず。とりあえず今日から何日行かないで耐えられるかテスト。あー、普通に日記再開してくれればいいのに・・・

　

-----------------------------------------------
参照サイト
からまん（公式）
http://www.nawosan.com/
コミックビーム
http://www.kanshin.jp/comic-beam/
ベンチの仕切り研究会
http://www.geocities.jp/benchkenkyu/index.html
コ
この記事もどうぞ
おえかき少女の恥ずかしすぎる過去、みんな見せます。久世番子『私の血はインクでできているのよ』
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/1075/
なってやるマンガ家に！　少年たちは夢に向かって駆け上る。小畑健＆大場つぐみ『BAKUMAN（バクマン。）』第１巻　夢と現実
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/791/
まるで漫画家は駄目人間ばっかりみたい。けど、あたらずとも遠からず、だよね？　唐沢なをき『まんが極道』第２巻
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/289/




この記事へのコメント

＞mixiをやめようと思っていろいろ整理してみたんですが、どうしてもみたいイラストのコミュがあってなかなかやめられず。
わしのせいか？
Posted by えっしゃあ at 2007年06月01日 09:03

ああ・・・アレだよ。あれが良過ぎた。あの凄い弩エロい・・・じゃなくど偉いやつ。
最近更新頻度落ちたからこの機会にとは思ってたんだけど。

あれって２時間とか３時間で一枚仕上げてるじゃん。えっしゃあもああやって練習してみるのはどう？　そんで日記かblogにうpすんの。ここが俺のブートキャンプだ！みたいな感じで。ガンガン上達すんじゃない？
Posted by 管理人マミヅク at 2007年06月02日 00:04

そんなことしたら、胃腸が悲鳴をあげるわい。
Posted by えせ画 at 2007年06月02日 01:04

＞悲鳴
え？　「ひぎぃ」って言うの？
Posted by 管理人マミヅクat 2007年06月02日 03:09