ある日ピーターパン（女）がやってきて恋人を奪われてしまい・・・。大暮維人『エンジンルーム 血冷式内燃機関室』。あと『NAKED STAR』

大暮維人『エンジンルーム　血冷式内燃機関室』
「恋人同士である女子高生・山野サチと岡田智子のもとにある日、謎の女がやってくる。学校で刀を抜き、壁を破壊し、智子を『ウェンディ』と呼ぶ彼女は、智子の夢の中に出てくる『ピーターパン』そっくりだった。ネバーランドからやってきた彼女は、自分の恋人であるウェンディ=智子を連れ去ってしまい・・・」
コアマガジン-----------ホットミルクコミックスシリーズ47------------1996年-------1000円

大暮維人氏の初期作品の中でも、特に物語性の高いイイ話「Peterpan Syndrome（ピーターパン・シンドローム）」が収録されています。90年代半ばに大暮維人氏が登場した時、私はコレを読んで「ああ、凄い作家がいるなぁ」とか思ったのでした。

一対となっている現実世界とネバーランド。フック船長の呪いでチンチンを生やされたウェンディが、現実世界に生まれ変わり、山野サチの恋人となっています。そんな彼女を取り戻しにきた、ウェンディの恋人・ピーターパン。しかし、サチもただの人間ではなく・・・、という展開ですが、話の中に大きなテーマを盛り込みつつ、エロとアクションと恋愛を織り交ぜて、上手く表現した作品となっています。
膨大で細かな設定とかは、すでにこの頃からの作風だったのですね。
初期の作品ですが、かなりオススメです。

これの他に収録されている短編は四話ありますが、そのひとつ「REVENGE」も印象的で好きです。
あと、この本のタイトルのセンスも気に入っています。

しかし、オマケページに、アシスタントしてくれた人に「ビッグになったらフェラーリを奢る」とか書いてありますが、どうなったんでしょうね〜

ついでに、同時に手に入れた『NAKED STAR』も。



大暮維人『NAKED STAR（ネイキッドスター）』
コアマガジン--------ホットミルクコミックス181------------2004年-------1000円

すでに「週刊少年マガジン」で「エア・ギア」を連載しはじめてた頃に出したのが、これ。
1998年くらいから2000年くらいの昔のエロ漫画とかを集めた本で、画力が格段に上がっています。
「少年エース」で掲載した短編の「豊死魔区西部戦線」という漫画があるんですが、これがかっこよくてお気に入りです。
巻末には天竺浪人氏との対談も入っています。「最近は萌えっていうのが流行ってきているよね」的な話とかしてて、なんか当時の状況がそんなもんだったのかと時代を感じさせます。


　　
「マンガ・イラストテクニック大百科―コミッカーズマンガ技法書 テラ激マン」「エアギア　25」「ダイナマイト計画 ＃002 ネイキッドスター 中扉の女の子」
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「ソウルキャリバー Broken Destiny(ブロークンデスティニー) 」「AFTER S」「狂イク指導3 ~大和撫子最終計画」
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関連サイト
コアマガジンWeb
http://www.coremagazine.co.jp/
大暮維人　ウィキペディアの記事
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%9A%AE%E7%B6%AD%E4%BA%BA
天上天下試し読み
http://www.s-manga.net/author/oh_great.html

この記事もどうぞ。
週マガ系２冊。アギト2が表紙『エア・ギア』13巻と最近絶望してない『さよなら絶望先生』３巻。エアギアが熱い。
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/747/
エアトレックの生まれた場所へ。大暮維人『AIR GEAR（エアギア）』第17巻。空を見上げる者たちよ
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/1109/
かつての監禁事件の被害者の少女が、同級生によって再び監禁され・・・。天竺浪人『PARADISE LOST（パラダイス・ロスト）』
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/733/