異世界人と人間がともに住む街で刑事と女騎士が妖精誘拐事件を追う。賀東招二＆きぬたさとし＆篠房六郎『DRAGNET MIRAGE（ドラグネット・ミラージュ）』

賀東招二＆きぬたさとし『DRAGNET MIRAGE（ドラグネット・ミラージュ）』
「西太平洋に現れた超空間ゲートによって、巨大な島・カリアエナ島が出現し、異世界レト・セマーニと行き来できるようになった世界。カリアエナのサンテレサ市は人間とセマーニ人の混在する混沌とした犯罪多発都市となって発展した。そのサンテレサ市警の刑事ケイ・マトバは、妖精誘拐の事件によって同僚を殺され、さらには事件を追うセマーニ人と一緒に行動することになってしまう。しかも、その相手というのが、美しくも気高いセマーニ人の女騎士ティラナ・エクセディリカであり、マトバにはなにもかも気に入らなかったのだが・・・」
竹書房--------------ゼータ文庫--------------2006年-------------------571円---------イラスト/篠房六郎

「フルメタル・パニック」の賀東招二氏が、原案という名目で「きぬたさとし」というPNで書いたとしている作品。「フルメタル・パニック」を終わらせるまで別の小説は書かないって言ったので、こうしたらしい。妖精やら魔法やらが存在する別世界と繋がってしまった世界で、南太平洋にある特区の島を舞台に、人間の刑事とセマーニ人の女騎士が、妖精誘拐犯を追う話。

異世界セマーニ人はエルフみたいな人種で、銃とかは使わないでも剣や魔法やらで人間以上に強い人たち。長寿だし。かつては両者は争ったりもしたけれど、そんなセマーニ人が人間と共住している街サンテレサというのがあり、そこで起きる犯罪に人間の刑事マトバと、セマーニ人の女騎士ティラナが、いやいやながらコンビを組んで犯罪者を追います。
いわゆる海外ドラマの刑事モノという雰囲気で異世界境界都市ものをやりたかったみたいで、架空のアメリカドラマの設定まで考えてる凝りよう。両面的にネタがコテコテだったりしますが、そうしたものがわかるとニヤリとしたくなる面白い小説でした。

この作品はゼータ文庫が終わってしまったので２巻までしか出ませんでしたが、その後ガガガ文庫から「コップクラフト」というタイトルになり、また賀東招二名義でちゃんと出ることになります。３巻も出ました。こちらでは挿絵担当は篠房六郎氏から村田蓮爾氏になっています。

　　　
「ドラグネット・ミラージュ2 10万ドルの恋人」「コップクラフト」「コップクラフト　2」「コップクラフト　3」
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「禁断エクスタシー」「アイゼンフリューゲル2」「物語工学論」「ルーンの子供たち　冬の剣3」
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関連サイト
賀東招二オフィシャルホームページ "gatoh.com"
http://www.gatoh.com/
ガガガ文庫
http://gagaga-lululu.jp/gagaga/
竹書房 Z文庫　ドラグネットミラージュ2
http://www.takeshobo.co.jp/sp/z-bunko/dragnetmirage2.html
篠房六郎日記
http://cgi.din.or.jp/~simofusa/cgi-bin/jinny/

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