漫画まみれラノベづくし超絶的魔術の完成を防ぐための最後の戦いの行方は・・・。人々の想いと決意の結末。長谷敏司『円環少女（サークリットガール）』第13巻　荒れ野の楽園（完結）

漫画まみれラノベづくし

管理人・マミヅクによる漫画とライトノベルの感想ブログ。昔は毎日更新してましたが最近は月に数回になってしまいました。書評・論評・批評・レビューというより感想・お勧め、という感じになっていきそう。自分の読んだ漫画・ラノベを紹介してくので、ネタが新刊ばかりというわけではありません。むしろ古いものも進んで扱っていきます。前のアメブロでのブログだと記事がエクスポートできないのでこちらへ移転。少年漫画でも少女漫画でも18禁でもBLでもアクションでも恋愛でもSFでも、なんでも扱います。現在買ってる漫画雑誌は『週刊少年マガジン』『アフタヌーン』『X-EROS』『ホットミルク』『ヤングキングOURS』『夢幻転生』『月刊少年エース』『エンジェル倶楽部』『月刊モーニング・ツー』『MCあくしず』『ホットミルク濃いめ』『メガストアα』『快楽天』『ExE』という感じでエロマンガ雑誌が多め。最近、ラノベはかなり少なめ。リンクフリー。連絡は基本的に不要。ただ、連絡していただけるのであれば嬉しいです。

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2024/04/26 (Fri)

超絶的魔術の完成を防ぐための最後の戦いの行方は・・・。人々の想いと決意の結末。長谷敏司『円環少女（サークリットガール）』第13巻　荒れ野の楽園（完結）

長谷敏司『円環少女（サークリットガール）』第13巻　荒れ野の楽園（エデン）（完結）
「再演大系が降臨し、未来の再演魔術師たちによって人々が操られるようになり、世界は着実に神聖騎士団たちの思惑通りの救済が訪れようとしていた。遠未来へと舞花を送り込み、増幅器とさせようとする彼らを妨げようと、仁とメイゼル、そしてきずなは最後の決戦へと向かうのだが・・・」
角川書店-------スニーカー文庫------2011年------781円-----イラスト/深遊

異世界から来たサディスト魔法少女と魔術師殺しのロリコンスナイパーの世界の命運を懸けた魔法バトル小説「円環少女」の最終巻をやっと読み終わりました。2月の末には出てたのですが、いろいろあって後回しにしてしまいました。けど、なんとか三月中に読めました。

最終巻は分厚くて、474ページもあって、じっくり読んでたら八時間もかかってしまいました（読むの遅いんです）。
最後の展開はまさにスケールアップしまくった話に相応しく、遠未来にも関わるこの世界の命運を懸けた壮絶な戦いが繰り広げられます。
とにかくチート過ぎる再演大系のやっかいさが、頭がねじくれそうなほどややこしい理屈をさらにややこしくしています。しかし、彼らとても、求めているのは救いのある世界なのです。仁たちはそれを要らないと拒否してるがために、彼らと戦うことになってしまうのですが、ここらへんの彼らの考えと想いは作中でじっくり語られていくので、戦闘とともにこれも読み応えのある部分ですよね。
それにしても再演魔術師もやっかいですが、神聖騎士団も最後の最後まで立ちはだかる最強の敵でしたね。この作品は、敵側もそれぞれに貫き通す確固たる意志・主義があって、非常に魅力的なキャラばかりでした。異なる考えのぶつかり合い、という人と人との関係のもっともたるものが、鮮烈な主張と戦いとなって現れていて、その激しいやり取りに魅せられました。
まあ、それと相変わらずの変態ぶりも最後の最後まで素晴らしく発揮されていましたね。
仁とメイゼルときずなの関係も、これで結末を迎えるわけですが、このような終わり方となったことにちょっと意外でした。もう少し穏当な終わりもありかと思ってたので。でも、それぞれのキャラの想いを描ききった良い結末だったのではないでしょうか。最後の台詞も含めてな！（笑

まあ、問題といえば、私が結局ややこしい話と設定を理解しきれてないこととかでしょうか！（爆
結局、「神人」とは何だったのかとか、未来で決着つけるにしても前提条件がおかしくないかとか・・・、よく理解してない部分はまた読み直さないとだめかな・・・
どうやら完結ではあるけど、外伝的な話の可能性は無くはないみたいなので、そういうのも期待してます。あと、これ、コミカライズとかアニメ化とかは無いのでしょうか？　アニメ化はかなり期待してましたが、そういうことにはなりませんでしたね。「レギオス」やったらイラストレーターさん繋がりで、こっちもやってくれるかもとか思ったんですが。無双剣さんがいる限りダメか？　いや、そもそも設定の説明の煩雑さだけでも無理か。

ともかく、非常に楽しめたシリーズでした。個人的には、これはライトノベルというジャンル枠にも入るけど、むしろ昔のジュブナイル小説と伝奇小説の形式に近い感じがしました。それと、魔法モノの小説は多々有りますが、「放課後の魔術師」みたいな理論的魔法設定の作品の中では、最高レベルのものじゃないかと思います。魅力的なキャラクターの数々や、緻密な思考・感情描写、極大スケールの話の展開に、しょーもない変態性まで全部ひっくるめて、読了の喜びを存分に噛み締められる良作でした。面白かったです。ありがとうございました。

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