超人的能力を持つ少女の成長と戦いを描く。懐かしく読み始めた追悼読書。和田慎二『少女鮫』全10巻

和田慎二『少女鮫』第１巻
「生徒の一人が死んだばかりの私立桜ノ宮高等学校へ転校してきた帰国子女の紫堂涼子。校内におかしな雰囲気が広まる中、不良女生徒の来杉に目をつけられた涼子は、彼女からガムをもらう。それは習慣性のある薬物が混合されたもので・・・」
白泉社----------花とゆめコミックス------------1996年-----------400円

先月の7月5日に亡くなられた和田慎二氏の作品です。和田慎二氏といえば、「スケバン刑事」や「ピグマリオ」、「超少女明日香」の作者ですが、自分的には、漫画だと原作の「神に背を向けた男」（作画/浜田翔子）か、この「少女鮫」の作家さんという印象が強いです（まあ、ドラマを入れると「スケバン刑事」の存在感は圧倒的ではありますが）。
和田慎二氏死亡のニュースが流れたあと、どれかを読み直したくなってこれを買ってきました。ちょうど、全巻揃って売ってたんですよね。

海底で感染したウイルスを使ったバイオ技術によって主人公・紫堂涼子が超人的な肉体能力を手に入れて、その驚異的な存在のため狙われることになってしまい、傭兵の日本人に養われつつ戦場で成長していくことになります。
話の導入は16-17くらいの年齢になって日本に戻ってきて高校で普通の女子高生として暮らしはじめるところから。でも、はじめの麻薬事件のあとは、過去編になって、幼女の涼子が傭兵の義父によって最強の戦士として育てられていく話になります。
で、これ、過去編はすぐ終わると思ったら、ずっと続いて結局ほとんどがこの幼女編となってしまっています。



和田慎二『少女鮫』第１0巻
白泉社----------花とゆめコミックス------------1999年-----------400円

とある悲劇を経て、９巻になってやっと元の高校生としての話に戻ります。ここから彼女の能力とクスミウィルスとかの謎が解明されていきます。
そして、最終10巻の最後では洋上のプラントで最後の戦いなのですが、なんということか、ラスボスは病院の院長という衝撃的エンディング！（笑
ちょ、それ、過去編の最後に出たシルバーフォックス（注：CITY HUNTERの銀狐にあらず）の方が敵としてまっとうだったよ！　なんで最後がそれに？　しかも、ずっとチラ見せして思わせぶりにしてきたイケメンエージェントが瞬殺とか、ヒロインの恋人候補的青少年が中途半端な活躍で死ぬとか、かなりなげやりな急展開。最後に傭兵の養父の死を見とって、雰囲気出したりとか、いったい誰が相方にしたかったのか・・・。
ああ、これ、連載当時は雑誌買ってたから楽しく見てたんですが、こんな話だったっけかな・・・。思ったのと違かったよ・・・。まあ、いいけど。
思うに、涼子と養父・貴広がカップルになればよかったと思いますよ。擬似近親相姦エンド的な。（最低だな俺）

　　　
「傀儡師リン　14」「超少女明日香 聖痕編 2」「スケバン刑事　1」「神に背を向けた男　2」
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「スケバン刑事 VOL.1 [DVD]」「スケバン刑事 コードネーム 麻宮サキ ヨーヨー」「艦長の子」「そふてにっ 第2巻 〈初回限定版〉 [Blu-ray]」
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関連サイト
白泉社：花とゆめ.com
http://www.hanayume.com/hanayume/
和田慎二
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%92%8C%E7%94%B0%E6%85%8E%E4%BA%8C
少女鮫
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%91%E5%A5%B3%E9%AE%AB

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