管理人・マミヅクによる漫画とライトノベルの感想ブログ。昔は毎日更新してましたが最近は月に数回になってしまいました。書評・論評・批評・レビューというより感想・お勧め、という感じになっていきそう。自分の読んだ漫画・ラノベを紹介してくので、ネタが新刊ばかりというわけではありません。むしろ古いものも進んで扱っていきます。前のアメブロでのブログだと記事がエクスポートできないのでこちらへ移転。少年漫画でも少女漫画でも18禁でもBLでもアクションでも恋愛でもSFでも、なんでも扱います。現在買ってる漫画雑誌は『週刊少年マガジン』『アフタヌーン』『X-EROS』『ホットミルク』『ヤングキングOURS』『夢幻転生』『月刊少年エース』『エンジェル倶楽部』『月刊モーニング・ツー』『MCあくしず』『ホットミルク濃いめ』『メガストアα』『快楽天』『ExE』という感じでエロマンガ雑誌が多め。最近、ラノベはかなり少なめ。
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『精霊の守り人』
(上橋菜穂子。新潮社。新潮文庫。2007年。620円。360ページ。)
「腕利きの女用心棒として知られる短槍使いのバルサは、ある時、急流に落ちてしまった新ヨゴ皇国の第二皇子チャグムを助けたことで、母親の二ノ妃から皇子を連れて逃げるよう頼まれる。チャグムは、水の精霊ニュンガ・ロ・イムが100年に一度産む卵を植え付けられてしまったことで、父親である皇帝から命を狙われていたのだった。母親の想いに動かされ、依頼を引き受けたバルサは、まだ11歳のチャグムを連れ王宮から逃げ出すのだが・・・」
「精霊の守り人」をはじめとした大ヒット東洋風ファンタジー「守り人シリーズ」全10巻をやっと読み終わりました。前半はちょびちょびと読んでましたが、後半は一気に読みました。
作者は上橋菜穂子氏。カバーイラストは中川悠京氏。
東洋風ファンタジーということで「十二国記」と比較されることもあるようですが、中華風というよりか、東南アジアや中央アジア風です。ちょっと日本的なのもあるかな?
身長よりちょっと長い程度の短槍の達人であるバルサという30歳の女用心棒が、水の精霊に卵を植え付けられてしまっている11歳の皇子チャグムを助け、獅子奮迅の戦いを繰り広げるのですが、チャグムも子供ながら、過酷な運命に立ち向かい、成長していきます。
『精霊の守り人』SET1
で、実はこの小説は、アニメの方から先に見ました。はじめに数話見て、ある程度時間が経ってから残りを見たんですが、凄く良くできた作品で感動できました。
監督が「攻殻機動隊 SAC」の神山健治監督で、キャラデザが麻生我等氏。このキャラデザがウマくはまってました。
そして、アニメは小説の1巻である「精霊の守り人」の部分しか映像にしてないということだったので続きがきになり、小説の方も読もうと決めたのでした。
「闇の守り人」「夢の守り人」「虚空の旅人」
「精霊の守り人」は、水妖の脅威と皇帝の隠密である「狩人」たちとの戦いがメインで、しかも完結度が高い内容でしたが、続きの話は、メインキャラであるバルサとチャグムがほぼ別行動で、巻ごとにどっちかがメインで片方は出ない、という形を取ります。
「闇の守り人」はバルサが故郷カンバルへ帰還する話。「夢の守り人」はバルサとタンダがメインで霊界の花を巡る騒動で、チャグムと再会することになります。「虚空の旅人」はチャグムが南の海運国サンガルに親善使節として行く話。
「虚空の旅人」はやけに中継ぎ感のある話でした。
「神の守り人 上巻 来訪編」「神の守り人 下巻 帰還編」「蒼路の旅人」
「神の守り人」上下巻は、西のロタ王国の霊的な異能者の子供と権力を巡る話。バルサがまた子守役をやるはめに。「蒼路の旅人」は、海の向こうの大国タルシュ帝国に捕まったチャグムの話。これも中継ぎの説明回といった感じ。
「天と地の守り人 第一部 ロタ王国編」「天と地の守り人 第二部 カンバル王国編」「天と地の守り人 第三部 新ヨゴ皇国編」
タルシュ帝国が北の大陸に侵攻してくる状況の中で、バルサとチャグムがあっちこっちと行くことになります。霊界に訪れた「春」が現実世界へと影響し、気候が変動したりする中で、国家の危機が訪れるわけです。いままでの話がここに収斂していくことになります。
バルサとチャグムが再び再会するのは、やっと「天と地の守り人」の第二部からです。
はじめにバルサがチャグムを助けてから数年経ってるわけですが、思った以上に大きな話になって終わりましたね。壮大なファンタジーであり、戦記モノのような群像劇でもあり、バルサのアクションとチャグムの成長譚という二重の面白さがあった読み応えたっぷりの作品で楽しめました。
ただ、話の大筋はやりきってはいますが、いくつも設定や状況を放り出したままのような部分があったのは気になります。
こうして最後まで読むと、「精霊の守り人」以外だと、「夢」くらいまでならアニメ化してもよさそうですが、それ以降の部分はアニメにしてもあまり盛り上がらないかもしれませんね。「精霊」だけで24話やったのはじっくり描けてよかったのかも。
でも、まあ面白い作品ではありました。これ、はじめは児童文学的な扱いだったわけですが、そっちはもっと子供向けなのかなー、と偕成社版を見てみましたが、そういうわけじゃなく総ルビを振ってはあるけどまったく同じでした。子供にわかるのかな? そういえば、偕成社版のだと挿絵をジブリの二木真希子氏がやってるけど、そのままジブリでアニメ化ってことにはならなかったのか。
同じ作者の「獣の奏者」ははじめの2巻は読んであるので、残り2巻読んだらそっちも記事にしないとな。後半はこの前文庫版がやっと出たんですよね。
あと、「精霊の守り人」のコミカライズをなんと藤原カムイ氏がやってるんですよね。これも読んどかないと。
「精霊の守り人 Blu-ray BOX」「精霊の守り人 漫画版1巻」「ジン~アニメ精霊の守り人外伝~」「獣の奏者 3探求編」
---------------------------------------------------------
「新世紀エヴァンゲリオン (13) 【プレミアム限定版】」「アイドルマスター シャイニーフェスタ グルーヴィー チューン」「恋染紅葉 2」「聖断罪ドロシー02 魔神と少年とかわいそうな魔法使い」
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関連サイト
精霊の守り人 | 偕成社
http://www.kaiseisha.co.jp/index.php?page=shop.product_details&flypage=flypage.tpl&product_id=1357&vmcchk=1&option=com_virtuemart&Itemid=9
上橋菜穂子『精霊の守り人』|新潮社
http://www.shinchosha.co.jp/book/130272/
NHKアニメワールド:精霊の守り人
http://www3.nhk.or.jp/anime/moribito/
精霊の守り人I.G アニメ公式
http://www.moribito.com/
川村学園女子大学の教員紹介
http://www.kgwu.ac.jp/faculty/kyouin/kyoikugakubu/jidou_uehashi.html
上橋菜穂子
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E6%A9%8B%E8%8F%9C%E7%A9%82%E5%AD%90
中中舎(中川悠京公式)
http://www007.upp.so-net.ne.jp/uk888/
中川悠京 (uk_nak) on Twitter
https://twitter.com/uk_nak
この記事もどうぞ。
失われたものを求め少女たちは地下世界アガルタを旅する・・・。新海誠監督作品『星を追う子ども』Blu-ray
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/2710/
不思議な世界の謎の秘めた冒険がはじまる・・・。海洋ファンタジー。木城ゆきと『水中騎士(LEVIATHAN SAGA AQUA KNIGHT アクアナイト)』第1巻から3巻
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/2421/
生態系が狂った未来を生きる人間と世界との生命の叙事詩。宮崎駿『風の谷のナウシカ』全7巻
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/2312/
ナウシカに引き続き、ラピュタもblu-ray化。空に浮かぶ古えの城ラピュタを巡る冒険譚。宮崎駿『天空の城ラピュタ』blu-ray版
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/2304/
「ロードス島戦記」の30年前の魔神戦争を描く。山田章博&水野良『ロードス島戦記 ファリスの聖女』全2巻(新装版)
http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/2931/
身長よりちょっと長い程度の短槍の達人であるバルサという30歳の女用心棒が、水の精霊に卵を植え付けられてしまっている11歳の皇子チャグムを助け、獅子奮迅の戦いを繰り広げるのですが、チャグムも子供ながら、過酷な運命に立ち向かい、成長していきます。
『精霊の守り人』SET1
で、実はこの小説は、アニメの方から先に見ました。はじめに数話見て、ある程度時間が経ってから残りを見たんですが、凄く良くできた作品で感動できました。
監督が「攻殻機動隊 SAC」の神山健治監督で、キャラデザが麻生我等氏。このキャラデザがウマくはまってました。
そして、アニメは小説の1巻である「精霊の守り人」の部分しか映像にしてないということだったので続きがきになり、小説の方も読もうと決めたのでした。
「闇の守り人」「夢の守り人」「虚空の旅人」
「精霊の守り人」は、水妖の脅威と皇帝の隠密である「狩人」たちとの戦いがメインで、しかも完結度が高い内容でしたが、続きの話は、メインキャラであるバルサとチャグムがほぼ別行動で、巻ごとにどっちかがメインで片方は出ない、という形を取ります。
「闇の守り人」はバルサが故郷カンバルへ帰還する話。「夢の守り人」はバルサとタンダがメインで霊界の花を巡る騒動で、チャグムと再会することになります。「虚空の旅人」はチャグムが南の海運国サンガルに親善使節として行く話。
「虚空の旅人」はやけに中継ぎ感のある話でした。
「神の守り人 上巻 来訪編」「神の守り人 下巻 帰還編」「蒼路の旅人」
「神の守り人」上下巻は、西のロタ王国の霊的な異能者の子供と権力を巡る話。バルサがまた子守役をやるはめに。「蒼路の旅人」は、海の向こうの大国タルシュ帝国に捕まったチャグムの話。これも中継ぎの説明回といった感じ。
「天と地の守り人 第一部 ロタ王国編」「天と地の守り人 第二部 カンバル王国編」「天と地の守り人 第三部 新ヨゴ皇国編」
タルシュ帝国が北の大陸に侵攻してくる状況の中で、バルサとチャグムがあっちこっちと行くことになります。霊界に訪れた「春」が現実世界へと影響し、気候が変動したりする中で、国家の危機が訪れるわけです。いままでの話がここに収斂していくことになります。
バルサとチャグムが再び再会するのは、やっと「天と地の守り人」の第二部からです。
はじめにバルサがチャグムを助けてから数年経ってるわけですが、思った以上に大きな話になって終わりましたね。壮大なファンタジーであり、戦記モノのような群像劇でもあり、バルサのアクションとチャグムの成長譚という二重の面白さがあった読み応えたっぷりの作品で楽しめました。
ただ、話の大筋はやりきってはいますが、いくつも設定や状況を放り出したままのような部分があったのは気になります。
こうして最後まで読むと、「精霊の守り人」以外だと、「夢」くらいまでならアニメ化してもよさそうですが、それ以降の部分はアニメにしてもあまり盛り上がらないかもしれませんね。「精霊」だけで24話やったのはじっくり描けてよかったのかも。
でも、まあ面白い作品ではありました。これ、はじめは児童文学的な扱いだったわけですが、そっちはもっと子供向けなのかなー、と偕成社版を見てみましたが、そういうわけじゃなく総ルビを振ってはあるけどまったく同じでした。子供にわかるのかな? そういえば、偕成社版のだと挿絵をジブリの二木真希子氏がやってるけど、そのままジブリでアニメ化ってことにはならなかったのか。
同じ作者の「獣の奏者」ははじめの2巻は読んであるので、残り2巻読んだらそっちも記事にしないとな。後半はこの前文庫版がやっと出たんですよね。
あと、「精霊の守り人」のコミカライズをなんと藤原カムイ氏がやってるんですよね。これも読んどかないと。
「精霊の守り人 Blu-ray BOX」「精霊の守り人 漫画版1巻」「ジン~アニメ精霊の守り人外伝~」「獣の奏者 3探求編」
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関連サイト
精霊の守り人 | 偕成社
http://www.kaiseisha.co.jp/index.php?page=shop.product_details&flypage=flypage.tpl&product_id=1357&vmcchk=1&option=com_virtuemart&Itemid=9
上橋菜穂子『精霊の守り人』|新潮社
http://www.shinchosha.co.jp/book/130272/
NHKアニメワールド:精霊の守り人
http://www3.nhk.or.jp/anime/moribito/
精霊の守り人I.G アニメ公式
http://www.moribito.com/
川村学園女子大学の教員紹介
http://www.kgwu.ac.jp/faculty/kyouin/kyoikugakubu/jidou_uehashi.html
上橋菜穂子
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E6%A9%8B%E8%8F%9C%E7%A9%82%E5%AD%90
中中舎(中川悠京公式)
http://www007.upp.so-net.ne.jp/uk888/
中川悠京 (uk_nak) on Twitter
https://twitter.com/uk_nak
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http://mamiduku.blog.shinobi.jp/Entry/2710/
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昔から漫画大好きでライトノベルもよく読みました。現在も毎日、何かしら読みまくってます。部屋は六畳間に本棚四つな上に、床が見えないという酷い状態になるくらい漫画まみれでラノベづくしです。
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